第44回日本産婦人科医会性教育指導セミナー全国大会
大 会 長 手 塚 尚 広
山形県産婦人科医会会長
公立置賜総合病院副院長
2022年の今年、第44回日本産婦人科医会性教育指導セミナー全国大会を、山形県産婦人科医会の担当で開催することとなりました。新型コロナウイルスの感染拡大により2020年の実施を断念し、延期を余儀なくされましたが、木下勝之会長をはじめとする日本産婦人科医会の先生方のご高配を賜りまして、2年後の今夏7月に開催できることとなりました。この全国大会は、日本産婦人科医会が主催する重要なイベントの一つとされています。その大会を担当させていただくことは光栄の至りであり、会員の皆様には心より感謝申し上げます。
これまで開催されました性教育指導セミナー全国大会のメインテーマには、性教育との関連で少子化問題や虐待の問題なども採り上げられており、そのテーマは実に幅広く多岐にわたっていたことを知りました。昨今の、子どもたちを含めた私たちを取り巻く社会環境の急激な変化と、それらが相互に影響し合う関係性に見られる複雑さの高まりには、驚くべきものがあります。ちまたに渦巻く矛盾や葛藤を映す社会のゆがみに思いを巡らせ、今回のメインテーマを「“つながる力”を高める性教育 ~自立とは依存先を増やすこと~」といたしました。
開催形式については、ぎりぎりまで現地開催を模索すべきとする意見があることは重々承知しておりますが、感染の拡大について2~3カ月先の情勢すら読めないこと、プログラムの急な変更は困難であること、またの延期はないこと、などといった制約を抱えています。これらを勘案いたしまして、基本的にはWeb上での開催にせざるを得ないとする結論に至りました。
特別講演2題と教育講演の5題は、7月中のオンデマンド配信とします。「ポストコロナの性教育」に係る基調講演とワークショップは7月17日(日)のライブ配信とし、少しでも演者と参加者との双方向性を持たせられるように配慮したいと考えています。医療者のみならず、教育関係や行政職などの方々も加わり意見交換がなされ、示唆に富む有意義なワークショップになることを期待しています。ライブ配信された後にはオンデマンドでも配信します。
今回は主にWebによる開催となり、大勢の皆様に山形へお越しいただくことができないのは残念でありますが、新しい開催形式で行われる本大会を通じて、大いなる学びに寄与したいと考えております。私たち実行委員会のメンバーは、本セミナーが実り多い全国大会となりますよう努力いたします。皆様方のご参加を心よりお待ちしております。